イスラム国を理解してみる

仕事でイスラム国の宣伝ビデオを観ていたら、吐き気がする残虐な映像の合間に、楽しそうに銃を掲げる若者の姿が映っていました。彼らの目が、実に活き活きとしていました。人工的に演出されたのではない充実感、高揚感のようなものが映像からにじみ出ているのです。

これは単なるテロ組織とは違うのではないか。僕は直感的にそう思いました。

資本主義にも民主主義にも解決できない何かが、彼らをイスラム国に駆り立てている。その理由を知りたいと思いました。

彼らがテロ行為を行っているのは間違いない。だからといって、相手の事を理解しようともしないのでは、問題は解決しないでしょう。

 「奴らはテロリストだから、ぶっ殺せ」

そういう考え方は、西部開拓時代にインディアンを迫害していった歴史そのままのような気がします。

当たり前だけど、彼らは同じ人間です。何らかの行動理由があるはずです。

イスラム国 テロリストが国家をつくる時
そこで、本を読んで勉強してみたわけです。「イスラム国 テロリストが国家をつくる時」という本です。

読んで分かったのは、彼らが実に合理的に行動し、イスラエル建国にも似たストーリーを今彼らが歩んでいるという事。荒廃した地域にインフラを整備し決算書を作成するなど、ちゃんと国家運営をする意志がある事。さらに彼らが同胞の対象としているのはスンニ派のムスリム全体で、世界中にイスラム国の国民になる候補者がいるという事。そしてあと数年すれば、本当に国家として主権を確立してしまう可能性があるという事です。

虐げられると感じるムスリムにとって、自分達の手で理想の国づくりが出来る可能性があるなら、これは参加してしまうな、と正直思いました。

今、日本では人質事件でイスラム国に注目が集まっています。しかしそれは彼らにとっては単にビジネスでしかなく、それほど重要な事ではないのでしょう。人質が助かるかどうか、日本政府がどう対応するかも必要な事ですが、もっと本質的な部分を仕事でも伝えていきたいと思いました。なかなか難しいけれど。