建国への道その2:気付き

「経済的に安定した独立国家を作る」というのが、自分の中・長期的な目標なのですが、いったい何をやろうとしているのか、どうやって実現しようとしているのか良く分からん、という人も多いと思うので、その辺の事を少しずつ説明していきたいと思います。

その1:原点」に続く2回めは「気付き」です。経済的安定はどうしたら得られるのか、考えを深める事になった出来事について書きます。

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会社を作って少し後の事ですから、20代の終わりか30代初めの頃の話です。僕は、ある番組のリサーチで新宿西口公園でホームレスの人から話を聞いていました。

ブルーシートで作った家を見せてもらったり、身の上話を聞いているうちに、僕の耳に飛び込んで来たのが「最近、円高で生活が苦しくて」という言葉でした。僕は思わず耳を疑いました。「世捨て人のような暮らしをしているホームレスに円高なんて関係あるの?」と。

実はホームレスというのは、全く仕事をしていない訳ではなくて、だいたい月数万円は何らかの方法で収入を得ているのです。食費も多少は必要ですし、酒やタバコもたまには買いたいですし、雇われ仕事をするには携帯も必要だからです。

そのホームレスの人は、空き缶を拾って業者に売って収入を得ていました。拾うのはアルミ缶オンリーです。スチール缶は買取価格が安くてダメなのだそうです。また、買取価格はその時々で変動します。なぜなら、アルミの「輸入価格」が変わるからです。アルミ缶の相場は需給の他に為替とも連動していて、円高になると安くなり、円安になると高くなります。

先ほどの「円高になると生活が苦しい」というのは、円高になるとアルミの輸入価格が下がり、自分が拾ってきたアルミ缶の買取価格も下がるので生活が苦しくなる、という意味だったのです。

僕は、なるほどな〜と思うと同時に、ホームレスの生活まで為替相場に左右されてしまうという事は、もはやグローバル経済から逃れる事は不可能なのではないか、と思いました。ホームレスが為替相場を気にしながら生活しないといけないなんて、どこか滑稽です。でも、それが現実でした。

同時に、自分達の生活もホームレスと同じか、それ以上にグローバル経済の影響を受けている事に愕然としました。地球の裏側で起こった「リーマン・ショック」で仕事を失った人は、日本にも沢山いました。なんで遠い海の彼方で起きた出来事に自分のささやかな生活が左右されなければならないのでしょうか? そんなのはごめんです。

ただ、現実にグローバル経済から逃れるのは至難の業です。どうしたら良いのか、モヤモヤする日がずっと続いていました。

続く