リモートワークと日本の未来と自分の故郷

思いつき

故郷、というほどの思い入れはないけれど、僕は埼玉県加須市という田んぼしかない埼玉北部の町で生まれ、中学まではそこで育った。

高校入学と同時に実家を離れて以来、地元に戻っての生活はほぼしていないのでそれほど思い入れはないし、小中学校時代の同級生で現在も連絡を取り合う仲の人間は1人もいない。当時は携帯もメールも無かったので、そういった連絡手段もない。

なぜか分からないが、卒業後、同窓会も1度も開かれていない。40代後半の子育ても一段落した辺りで同窓会が開催される、と昔のドラマでは描かれていたような気がするけれど、そんな事は無かった。昨今はそんなものなのかもしれない。

今日は野暮用があって実家に帰った。実家はずっと、そこにある。

実家の庭では、母が無農薬で野菜を作っている
実家の庭では、母が無農薬で野菜を作っている。

以前から実家に帰るたびに、町が衰退していくのを目にしていたけれど、ふと気づいたら、この町ではシャッター街を通りこして、商店街そのものが壊滅していた。残っているのはイトーヨーカ堂と数店の大型スーパーやホームセンター、ロードサイドのレストランぐらいだ。果たしてこれは「町」と呼べるのだろうか?

僕が生活していた子供の頃(昭和末期)は都内までギリギリ通えるベッドタウンとして、それなりに成立していたし、今では湘南新宿ラインの開通により、池袋まで電車で1時間ちょいである。一応、首都圏と呼んでいい距離にある町だ。

そんな町で「空き家が増えて問題になっている」のではなく、アチコチに更地が出現しているのである。加えていえば、今回の新型コロナの影響で、駅前の駐輪場が1日80円に値下げされていた。

果たしてコロナ後のリモートワークが普及する世界の中で、この町が生き残る道はあるのだろうか? あるいは人口減少社会で、この町はどうなっていくのだろうか?

リモートワークでどこでも仕事が出来る、という事は、特に特徴の無いこの町にとっては、外部の人がそこを選ぶ理由がない、という事に直結する。他にもっと面白かったり自然が豊かだったりする地域は、いくらでもあるのだ。

ここには田んぼしかないし、田んぼだって農作業をする人がいなくなれば、あっという間にただの荒れ地に戻ってしまう。加えて夏は暑いし(熊谷の近くなのだ)、冬は北風が強く歩くのも大変で、海も山もない。本当に田んぼしかないのだ。

以前、色々と通っていた埼玉県秩父市には、山や川があり、独自の風習や祭りがあった。有料だけど、特急を使えば池袋まで1時間半かからない。要するに選択肢になる可能性があった。しかし、僕の実家の埼玉県加須市にはそれがない。

僕には別段この町を守る理由も思い入れも無いのだけれど、日本の大部分がこういう風景になってしまうのだと思うと、なんだか気が滅入ってきてしまう。

これからの町の形は、どう変わっていくのだろうか?

もっとも加須市でも町の中心地から外れた郊外には建売住宅が並び、多くの人がそれなりに満足した生活をしているのだが。

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