シェアハウスが終わる理由5選 #シェアハウスアドベントカレンダー2020

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こんにちは。内田勉です( @sidodtv )。MAZARIBAという名前のシェアハウスを3軒運営しています。

こちらは #シェアハウスアドベントカレンダー2020 の第1日目の記事です。

今年は積極的に募集をかけなかったせいで、参加者2人と寂しい状況ですが、やっていきましょう(ちなみにまだまだ参加受付中です)。

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ざっくりとした実感ですが、業者ではなく個人系シェアハウスの平均寿命は2年ぐらいだと思います。不動産の契約更新サイクルが2年。1回目の更新は乗り越えられても2回目の更新を乗り越えられるシェアハウスはなかなかないというのが主な理由だと思います。

「シェアハウスの始め方」的な記事はチラホラありますが、「終わり方」の方は見た事がないので、以下に個人系シェアハウスが終わる理由を挙げていきたいと思います。

シェアハウスが終わる理由 No.1

第1に挙げられるのが「住人が集まらない」という事です。シェアハウスの住人さんは入れ替わりのペースが早く、半年〜2年程度で引っ越していく人が大半です。最初は友人・知人が入居してくれますが、2年、4年も経てば、元々の知り合い以外からも入居する人がいないと、家の維持が難しくなります。

この対策は案外難しく、面白い家は入居者が集まりやすい傾向にありますが、面白い家だからと言って必ずしも入居者が集まるとは限りません。面白い家でいつも誰かしらやってきてワイワイしているけれど、いつしか住人さんがそれに疲れて出て行ってしまう、という事もあります。

面白い家・楽しい家と入居したい家はイコールであるとは限らないのです。

シェアハウスが終わる理由 No.2

第2に挙げられるのが「運営者が疲れてしまった」という理由です。趣味のサークルなどにアリガチな現象ではありますが、運営者は労多くして、金銭的な利益は(ほとんど)ありません。時には赤字が出る場合もあります。妖怪ハウスを運営していた平田さんは200万円ぐらいの赤字が出たと言っていました。

もちろんプライスレスな喜びというか充実感は沢山あるのですが、それだけでは年単位の運営は続けられないものです。

住人・そして外部からのクレーム対応、家賃の催促、イベントなどでの盛り上げ、などなどやる事は多岐に渡り、更に、ほとんどの運営者は自分が運営するシェアハウスに住んでいるでしょうから、24時間逃げ場がありません。

複数人で運営の負担を分担したり、「みんなで頑張ろ〜!」みたいなのも理想論としてはありえますが、個人で運営しているシェアハウスは多くても10人前後の人数でしょうから、「組織体」という規模になりくく、必然的に特定の個人に負担がかかってしまいがちです。

シェアハウスが終わる理由 No.3

第3に挙げられるのが「入居者・運営者のライフステージが変わった」という理由です。

2020年現在、シェアハウスを新しく始めるのは20代などの若い人が圧倒的に多いのが現状です。

となると、学校の卒業、就職、彼氏・彼女といった恋人との関係、さらには結婚・出産など人生のイベントが目白押しです。これらの「ライフイベント」と「同じシェアハウスに住み続ける」事を比べた場合、多くの人は「ライフイベント」の方が重要でしょう。

住人さん1人だと「少し寂しくなるね〜」で済むのですが、やはり年齢的に近いグループだと同じぐらいのタイミングで「ライフイベント」が発生し、ポロポロと人が減ってしまいます(この辺は理由1にもつながっていきます)。

そしてこれが運営者の「ライフイベント」だと、この先シェアハウスを続けていくかどうかY/N?という究極の選択になりがちで、ここでもやはり「ライフイベント」の方が優先されるケースが多いでしょう。

数ある「ライフイベント」の中で、事前予測が難しく一番影響があるのは、なんといっても「結婚」でしょう。シェアハウスの運営者同士が結婚するという珍しいケースが僕の界隈でこれまで2例だけあったので軽く紹介したいと思います。

1つ目の東京フルハウスは、茂原さん、栗山さんがそれぞれ別々に運営していたシェアハウスが、2人の結婚を機に2つのシェアハウスが1つに合併して誕生しました(ザックリとした説明)。運営だけじゃなくて住人さんも同じ家に住むようになった珍しいケースです。

2つ目は、夫婦それぞれが運営しているシェアハウスはそのままで、運営者同士がお互いのシェアハウスを行き来しながら運営を続けていました。こちらは、約1年半で夫婦が離婚して、それぞれ元のシェアハウスに戻りました。ええ、僕の話ですけれども。

シェアハウスが終わる理由 No.4

第4に挙げられるのが「大家・近隣とのトラブル」です。近隣との騒音トラブルなどはちょこちょこありますが、案外それが原因でシェアハウスが終わってしまう事は案外少ないと思います。

そして、このジャンルで一番多いのが「大家に黙ってシェアハウスをやっていた」ケースではないでしょうか。シェアハウス用に家を借りるのはとても難しいので、黙って始めてしまう気持ちは分からないでもないですが、せっかく盛り上がった家が突然閉鎖になるのは誰にとっても良くないですし、20歳を超えた大人がそういう事をするのはやめましょう。

シェアハウスが終わる理由 No.5

第5に挙げられるのが「発展的解消」です。あまり数は多くないのですが、シェアハウスが盛り上がった結果、家が手狭になったり、もっと条件の良い家を借りる為に今のシェアハウスを終わりにして新しくシェアハウスを始めるパターンです。

これは僕もやった事があって、住人さんが減ったタイミングで、それまで運営していた東陽町駅徒歩16分のやや不便だった物件を手放して、交通の便が良い西巣鴨駅徒歩6分の物件で、新しいシェアハウスを始めました。この時は住人さんが1人そのまま引っ越して来てくれました。

あとシェアハウスのテーマを変える場合も、この分類に入ると思います。

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という訳で、やや暗いテーマになってしまいましたが「シェアハウスの終わり方5選」、いかがだったでしょうか?

世の中、新しく始まるシェアハウスがあれば終わるシェアハウスがあるのは必然です。無限に続くシェアハウス以外はいつか終わりを迎えるものなのです。

終わりがあるからこそ、今を大切にしよう、今いるシェアハウスを、シェアハウスに住む仲間を大切にしよう、そういう気持ちになっていただけたら幸いです。

以前運営していたシェアハウス「シティーファーム南砂」の解散前の様子
以前運営していたシェアハウス「シティーファーム南砂」の解散前の様子
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