縮む国、日本で生きていく

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日本はこの先、人口がどんどん減少し、経済規模は縮小し、高齢化率が高まり、先行きはバラ色ではない。というより灰色とか真っ暗だ。

そんな話を、ここ数年、よく聞くようになりました。

だったら、(残念だけど)日本に見切りをつけて、海外に移住したらいいんじゃないか?

自分が再起業するにあたり、拠点をどこに置くかは、ずっと悶々と考えていました。

この間、シンガポールに行こうと思っていたのも、現地で働いている友達に実情を聞くためだったし、娘には日本以外の国で働く選択肢を用意してあげたいから、小さな頃から英語を教えているし。

縮む世界でどう生き延びるか?
でも、「縮む世界でどう生き延びるか?」(長谷川英祐著・メディアファクトリー刊)という本を読んで、このまま日本で生きていっても幸せをつかむ事ができるんじゃないかと考えられるようになりました。

ダーウィンの進化論にあるように、生物とは環境に適応できたものが生き残ってきたわけだけど、環境とは必ずしも種の拡大に適した環境ばかりではなく、気候変動が起きたりして縮小せざるを得ない環境もある。そういった中でも生き延びていく戦略はあるし、今いる全ての生物は様々な環境の変化に対応して生き延びてきたもののみが存在している。例えば、恐竜は絶滅しちゃったけど、トカゲは生き延びていて、それには確かな理由がある。

産業革命以降、人間にとっては拡大する環境が続いていたので、縮小する環境をあまり経験していない。だから不安になるけれど、縮小する環境になる事自体は決して珍しい事ではないし、そんな環境でもちゃんと生き残っていく種族がいる。だから、環境に適応していく戦略さえ間違わなければ、ちゃんと生き延びていけますよ。そんな事がこの本には書いてあります。

で、ネタばらしになりますが、その戦略とは「小規模」「小さな利益」「個の耐久性を高める」事で、「一生懸命頑張っても疲れるだけ」という「若者の無気力化」なども、この文脈で上手く説明できます。

拡大していく環境ではモーレツ社員の満足度が高く、縮小する環境ではマッタリ生きていくのが満足度が高い生き方です。それは環境への適応なので、良いとか悪いとかの問題ではなく、合理的な進化なのです。

だから選択さえ間違わなければ、この先の日本でも幸せに生きていく事ができるし、バブリーな生き方は出来ないかもしれないけれど、みんながそれを求めている訳じゃない、というよりも、マッタリ生きるのがこれからの時代の最先端なのだと思います。

月3万円生活とか言ってて、自分でも頭は大丈夫なのかちょっと不安だったけど、理論的な裏付けができたので、安心して前に進める気がします。ホッ。

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