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#しょぼい起業で生きていく にみる、ポスト「嫌儲」と「生きていくブーム」の終焉

えらいてんちょうさん(@eraitencho)のしょぼい起業で生きていくという本を読みました。しかもだいすキョーさん(@islamiyako)からプレゼントしてもらって無料でした(ありがとうございます)。

しょぼい起業で生きていく

「しょぼい起業で生きていく」えらいてんちょう著 イースト・プレス刊

僕はたまにりべるたんに出入りしていた割には、えらてんさんとはほとんど話した記憶がなく、変な場所でリサイクルショップを始めたなと思ったら、いつの間にかイベントBarエデン(@Eventbar_Eden)が大ヒットして、僕もこれまで2回イベントを主催させてもらって、お世話になっています。そして今回の出版と、最近の動きの速さにまずビックリ&おめでとうございますという感じです。

僕は大事なことを後回しにしてしまう、という悪い癖があるので、ようやく読み終わったのですが、前半の起業論に関していえば、すごく正直に書いてあるな、と思いました。

伊藤洋志さんの「ナリワイをつくる」、という感覚にも近いのですが、小さな(あるいはしょぼい)起業ってそんな大変なものじゃないのに、色んな規制や思い込みを作る人がいて、無駄にハードルが上がっている感覚があります。

例えば、会社やお店を始めるのに事業計画を作ってオフィス(店舗)を借りて人を雇って……というようなやり方です(この本では「しょぼくない起業」と呼ばれています)。まぁ最近はコワーキングスペースで起業も珍しくなりましたが、えらてんさんはもっと過激で、お店を始めたいなら家を捨て店に住んでしまえ、と主張します。確かにお店としての家賃はゼロになるので無駄な出費、それも固定費が激減します。

おいおい、ちょっと待てよ、という人もいるかも知れませんが、案外みんなやってます。僕が直接話を聞いた事のある人だと、家電ベンチャーとして話題をさらったUPQの中澤優子さんも、カフェを運営していた時代は店に住んでいたそうですし、僕も自分のシェアハウスの空き部屋を転々として生きているので、同じような事をしています。でもそういう事を教えてくれる人は、あんまりいないんですよね。ええ、僕も今の会社を設立した時は元麻布に事務所を借りてコピー機入れたりしていましたよ……。資本金300万円が1ヵ月で無くなった時は、マジでビビリました。

あと「ゴミ寸前の品物を無料で店頭に置いて客寄せに使う」とか、「情報発信は大本営発表が基本」とか、本当に分かりやすく丁寧に誰でもできるように書いてあります。実際に自分で商売を始めればなんとなく分かる事なのだけど、やった事の無い人はあんまり分からないだろうなぁという勘所がちゃんと書いてあります。実に有益な本です。

ただ、くらげさん(@kurage313book)が言うように、人に気に入られたり出資を集めたりするのは、やっぱり若い人の方がやりやすい部分が多いかなと。「正しいやりがい搾取」とかも。

後半の phaさん、借金玉さんとの対談は、借金玉さんの方が面白かったかなぁ。phaさんとの対談は、ちょっと遠慮している感じがします。

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そしてここからが一般の人にとってはおまけ、僕にとっては本題の部分なのだけど、最近「嫌儲」の流れって完全に終わったなと思っています。なんだかんだ言ってみんな生きていかなきゃいけないし、そうなると多少なりともお金が必要で、その為には、それなりに働かなくてはいけない訳です。好きな仕事かどうかはともかく。

そこに颯爽と現れたのが、例の YouTubeの「好きなことで、生きていく」キャンペーン。あ、好きな事で(あるいは楽をして)生きていく道があるんだ、と多くの人が思ったと思います。それからは時代の後押しもあって、起業したりインフルエンサーになったり、UberEatsで収入を得たりする人たちが僕の周りでもどんどん増えていったと感じています。あるいは田舎にIターン、Uターンしたり。色んなタイプの「好きなことで、生きていく」人達が実際に増えました。

ただ「生きていく」という言葉には若干の気負いがあって、頑張ってなんとかしていく、というニュアンスが多分に含まれていると思います。YouTuberで生きていくのも、そう簡単じゃないんだぞ、という雰囲気をまだまとっていると思います。

しかし、そんな状況にトドメを刺す最終兵器がこの「しょぼい起業」なのかなと。お金も特別な技術も要らない。どうしてもやりたい何かがなくても構わない。強いて言えば、人に好かれる素質があれば良い。そんな生きやすい時代が来たのかなと思います。みんな早く読みましょう。

もっともこの本もまだ「生きていく」という言葉を背負っていて、えらてんさんも本を売るために地道にアポなしで書店めぐりをしたりとか、ここにたどり着くまでに色々と紆余曲折を経験している訳で、そういうのっていつの時代も変わらないのかなと思うけれども、将来「しょぼい起業で生きていける」という本を出版してくれれば、本当に良いのになと思います。

最後に、えらてんさんの歌、大好きなので貼っておきます。みんなも聴こう!