シェアハウスのリビングで、深夜に味噌ラーメンを食べた話

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きのう25:30に池袋のシェアハウスに戻ったら、「ほぼ女子だけ飲み」が終わった後、フジコが一人でまだ飲んでいた。

「こうやって家で二人で飲むのも最後だねぇ」

と言いながら、僕はリビングのコタツに入り、他では出来ないような、もっと言えば墓場まで持っていくような話をダラダラとした。

物理的な距離が親密度に影響を与える事がある。居酒屋では恐らくこんな話はしないだろう。但し、フジコはいつものように深酒していて、呂律がちょっと怪しい。

人生は出会いと別れの繰り返し。どんな状況にあっても、恐らく僕は誰かと出会うのを止めないだろうし、必然的に別れも訪れる。あの世まで友達を連れては行けないのだから。今日もそんな一コマだ。

「ラーメン食べたい」

誰かの残り物のツマミを全部食べてしまい、手持ちぶさたになったのと、そろそろ話を終わらせて寝ようと思ったので、僕は不意にそんな言葉を口にした。

「とっておきのがあるのよ」

フジコはインスタントの味噌ラーメンをチャチャっと作ってくれた。インスタントなのに、何故かうまい。ネギもちゃんとのっている。それが嬉しい。

フジコが深夜に作ってくれた味噌ラーメン

「フジコはいい女だなぁ」

もちろん本気でそう思っている訳ではないし、誉めたからと言って何がある訳ではないけれど、フジコにはこの言葉が似合う気がして、いつも使っている。

よく味を確かめてみると、小さな器に盛り付けているためラーメンのスープの量が少ない。使うお湯の量が少なく結果的にスープが濃くなっているので、疲れた体に美味しく感じたのだろう。

住めば分かるのだけど、シェアハウスの暮らしは人と時間の密度が普通の何倍も濃い。たった半年ちょいだったけど、もう2~3年は一緒に居たように感じる。なんだか今目の前にあるラーメンに似ているな、と思いながら、後片付けをして、ベッドに向かった。僕だけ酒を飲まなかったので、昨夜の事は良く覚えている。

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