朝起きると、繭子さんはいつも「今日はこんな夢を見た」と教えてくれる。一方僕は、滅多な事では夢を見ない。
この差は何だろうと考えたんだけど、夢は記憶の整理だそうなので、もしかしたら脳に記憶している量が違うのかもしれないと思った。
繭子さんは非常に記憶力が良く、いつ何があったかを非常に克明に覚えている。一方僕は、長期記憶に保存しておく必要のないものは、だいたい全部忘れるようにしている(そうしないとすぐに容量が一杯になってしまう)。つまり、記憶を整理する必要がほとんどないので、夢を見ないのではないか。
そういえば、色々な事を覚える必要があった若い頃は、いまよりも沢山夢を見た気がする。